Bonne journée

Bonne journée (3)

一色海岸9月の葉山の海は、思いのほか静かな海である。サーフボードを抱え、森戸から一色海岸の車のすれ違いにも気を遣う狭い道を歩く人もまだ多く、午後の海を見れば必ず誰かを太陽の反射の中に見つけるが、それでも片瀬海岸のような喧噪はない。

三浦半島はさして遠くないが、かと言って週末の度に訪ねるほどは近くない。横浜横須賀道路で外洋の潮が洗う三浦の先まで行くのも簡単だから、葉山に立ち寄る機会も少ない。それでも、葉山は、独特の景色で訪ねる度に魅力を再確認する場所でもある。海沿いの道は所々で極端に狭くなり、海辺の旧い街並みに風情を感じる一方で、洒落たレストランや美術館やマリーナなどにリゾートらしさを見つける場所でもある。訪ねる度に新しい発見がある。

先日は、新装されたというパン屋さん「Bonjour」を偶然訪ね、昼食をいただいた。パン屋のすみに食事可能なテーブルがあるというより、小さなレストランが併設されているといったところである。テラス席もあり、大きく開けられた窓で、緩やかに中と外が分けられている。ランチのメニューはわずか2つである。そのうちのひとつはパスタであったが、Bonjour(ボンジュール)という名の通り、もうひとつはフランスの昼食としてはポピュラーなTartine(タルティーヌ)となっていた。最近は、Tartineをメニューに入れている店も多くなったようだが、それほど多いわけでもない。ここは試しにとTartineを注文した。味はフランスで食べる庶民的なものとは少し違って、むしろ、日本人が期待する、少し洗練された風である。こんな場所が、ふとあるところが葉山である。

ところで、この、日頃考えたり感じたりすることを綴った一連の文章には、共通のタイトルをつけている。今回は3回目なので、「Bonne journée (3)」とした。このBonne journéeと店の名前のBonjourは似ているが、少し違う。ボンジュール(bonjour)は、日中であればいつでも使える挨拶であり、「こんにちは」あるいは文字通り「いい日ですね」くらいの意味である。一方、ボンジョルネ(Bonne journée)は、「良い一日を」という意味合いで使う。フランス語の文法やニュアンスは詳しくないが、フランス人からBonne journéeを覚えたので、そう外れていないだろう。折角いい表現があるのに、なかなか日本では教えてくれないので、少し残念である。

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