梅雨入りしてからも雨が降らず、5月からの雨量も平年の半分以下とか。関東南部はようやく少し降ったが、総雨量となるとまだまだか。人は贅沢なもので、梅雨と言われて降らないと雨が恋しくなり、雨が降ると太陽が欲しくなる。それで良いのだろう。人はそうしたものなのだ。だからバランスが取れている。
ネット上では先月まで、ドイツで洪水だとか、パリは降り止まないとかいった話があふれていた。5月は雨ばかりで寒かったらしい。ロンドンに行っていた知人によれば、コートが必須だったとのことである。
そんな話を聞くと、雨の降らない梅雨は幸せというべきなのだろう。
とは言うものの、やっぱり紫陽花は雨上がりが一番鮮やかに輝く。雨に洗われて色が戻り、まだ薄日の中で穏やかに見えるのが美しい。日本からヨーロッパに渡り品種改良された紫陽花は、ヨーロッパでも愛好家が多く、あれは日本原産だろうなどと質問されたこともある。それだけ身近な存在なのだろうが、やはり似合うのは梅雨である。
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